こんにちは、ネムチカです。
先日「睡眠と生物時計 心身の健康を守るからだのリズム」というシンポジウムに参加してきました。ご講演された先生方は生物リズムを第一線で研究されている方ばかりでした。先端の専門分野の方のお話はとても興味深く、さらに???とという部分もまた多く(笑)、あらためて奥深い「睡眠」を感じた半日でした。
人は時計がないとどうなるか?
人は外界からの日の光、音、匂い、風などの情報を得られない環境で、時計がない毎日を過ごすとどうなると思いますか?
このような研究は昔は洞窟で行われ、今は大学の研究室などに24時間のモニタールームを併設した環境で実験は行われているそうです。自分の生活でも例えばおなかがグー!!と鳴ったとします。そうすると普通の方は時計を見ます。『もう、こんな時間!おひるご飯用意しなきゃ!』もしくは外出中の方は『さて、いい時間だ。どこでランチにしようかな…。』という具合に、時計に示された時間で次のアクションを決めるのではないでしょうか。
それが全く時計のない環境、時間を推し量ることのできない環境にいるとどうなるのでしょう。
起きて、ご飯を食べて、活動して眠る。時計と外界の情報を遮断した以外には普通に生活した場合、人の睡眠はどんどん後方にずれていきます。後方といいますのは、例えば夜23時の就寝だった人は、日々寝る時間が遅くなり、24時になり、25時になり、26時になりと、どんどん後ろ倒しに変化していくのです。
生物の体の中には「生物時計」というものがあります。
人間だけでなく植物やバクテリアなど生物に備わった能力としてその、生物のリズムを自分で刻んでいると考えられています。
このリズム(概日リズム:circadianrhythm)は約24時間とされています。そう、<約>ということで、一日一日を過ごすとどんどん誤差か生じていきます。人は毎日、実は微妙な時差ぼけにあると言えるのかもしれません。しかしながら、毎日少しだけずれると社会生活が困難になるため24時間きっちりの生活に合わせることが必要になります。
その時差を毎日リセットしてくれるのが<朝の光>です。
朝日を浴びることで、体内時計は今夜眠る時間をセットします。それを繰り返しているために、毎日遅刻せず会社や学校に行くことができるのです。でも、外界との接触がなく光を浴びることも、昼間の騒音も聞こえないと人はどんどん時差が広がり、眠る時間が後退してしまうのです。
眠る時間、起きる時間は決める
体内時計の性質からもなかなか早寝はしにくいことがお分かりいただけたかと思います。そのため、自分の感覚に任せず、決めた時間になったら眠ることを習慣としてください。特に自己管理ということが難しいお子さんは、親御さんがこの点を理解した上で、寝かしつけを実践していただければと思います。
では、今宵もよい眠りを!
ネムチカでした。
毎週火曜日と金曜日にブログを更新中です。
本日もお読みいただきありがとうございます。
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